もちなべ日記

日々の日記を綴ります

派遣で出会ったとある男の人の話

今日は、船橋で御中元の仕分けの派遣のアルバイトがあった。時給980円で、最低6時間も働かせてくれると聞いたので、問答無用で仕事の依頼をうけた。

高校時代に貯蓄していたお金は、去年は祝えなかった元カノの誕生日を、「今年こそは!」と奮発して大盤振る舞いしまったせいで、別れた今では欲しい本も買えなくなってしまうほど枯渇していた。自分の無計画さを恨むも、休日の合間を削り、僅かなお金でも働いては貯蓄したいところである。しかし、欲は日々湧いて出てくるもので、先日その欲の勢いでとあるゲームを買ってしまった。なんとも、情けない。

自分のことはさておき、今回の記事は、派遣先で出会った50代くらいの男の人の事をここで綴りたい。

今回の派遣は、自分にとって初めての派遣であり、その派遣先での仕事は、御中元荷物の集積をしている倉庫業者の、出庫作業及び開梱の手伝いだった。ひたすら、リストにある荷物を探しては、4輪台車に積むという単純明快で、機械的な作業だ。

いろいろなことを考えながら作業をした。数分働いては、時計を見て『あと何時間、あと何時間』と、終了時刻までの残り時間を数えたり、『帰ったら物理の勉強しなきゃ』や『オーバーウォッチやりたいなあ』等、様々な事柄が脳内を巡っていた。当然、最近の悩み事なんかも脳内に出てきた。

だが、何を考えてもこの日はどうしても、先程述べた50代位の男の人の境遇が気になるのだ。(以後"彼"と呼ぶことにしよう)

話を聞いたところ、彼は息子が1人・娘が1人ずついるそうだ。自分の子供たちを、言葉に出さないものの、溺愛しているようでスマホの壁紙は、成人式の着物姿の娘さんだった。

息子さんは、四年生大学を昨年度卒業。小さな企業に就職して、今はせっせこ研修中だそうだ。娘さんも、同様に昨年度に文系短期大学を卒業し、まあまあな企業に就職できたという。この就職難のなか、文系短期大学を出たというのに、割と賃金の良い企業に就職出来たことを驚いたと、彼は言っていた。

彼は、平日の明るい内は役所の土木工事をしているそうだ。

道路を作ったり、道路を綺麗にしたり…思いつくのが道路くらいしかないのが、僕の知識の乏しさである。この文体で、一人称を「僕」とするのも、気持ちが悪い気がするが、このままでいこう。

土日は、この日みたいに派遣で子供たちの奨学金の返済のために働いているという。学生の僕としては、なんとも心の痛む話だろう。

ただ、彼は子供たちが大きく立派になり、自立していったのは寂しい反面、本当に嬉しかったという。愛する子供たちのために、日夜必死に働く彼は、本当に人として、親として素晴らしい人間だと感じた。

裕福な家庭でなくて申し訳ないと、子供に対して罪悪感を感じていた彼は、少しでも社会に出た後の負担を減らそうと、奨学金の返済を援助するためにまだまだ働かないといけないらしい。その磨り減って、黒ずんだ手からは、彼の父親としての人生の苦難と幸福を表しているようだった。(実際、めちゃくちゃ黒かった。)


バイトの環境は最悪で、強風の影響で窓は僅かしか開けられないため、暑くなった空間でひたすらリスト片手に、ダンボールを開けては、台車に載せる作業である。

内容的に苦ではないが、それが9時間も続くとどうだろう。昼の2時に作業開始したが、僕も含めて派遣などポンコツしかいないため、最初は皆同様に戸惑う。作業に遅れが出て最終的に、延長が重なる。まあ、僕としては、バイト代たくさんもらえるし嬉しいのだが、現場はそうもいかないのは必然。責任者は、それはそれはプンスコしていた。

作業が終わったのは23時。現場は、南船橋駅から歩いて25分くらいのところにある。

帰路はあいにくの雨で、傘を持ってくるのを忘れた事を現場から出た時に気づく。バイトの疲れと、不意に襲ってくる虚しさと、雨に打たれることによって起こる寒気で、精神的にも身体的にも僕は衰退していた。

2度とあの現場には行かない。環境があれならまだ良い。周りの人達が重い。とにかく重い。それぞれ、いろいろな事情を抱えて派遣の依頼を受けていた。

僕は、単に貯蓄のために受けた迄の派遣。そんなに、想い想いで仕事をしないで欲しい。細かいところまで、聞いてしまった自分が悪いのだが、一度聞いてしまったらもうそれは頭から離れることは無い。

人はそれぞれ、各々の様々な苦難を乗り越えて生きている。大学受験など、ちっぽけなものだろう。愛だけでは飯は食えないのだ。

休日ダイヤでは、南船橋駅西船橋駅に行く最終電車が、南船橋駅を発車する時間は23時50分。この時間までに、南船橋駅にたどり着かなければ、南船橋駅から船橋駅まで歩くことになる。コンビニで、そそくさとビニール傘とキリンメッツを買った。バイト上がりで、カラカラに乾いた喉に染み渡るライチの風味は、誠に美味だった。炭酸は、人の疲れを取るらしいが、僕の場合は疲れを飛ばすどころか、元気までもくれる。もはや、麻薬だ。やめられるものか。

イヤホンをつけながら、買ったばかりの傘をさし、キリンメッツ片手に南船橋駅へと向かう。現場からコンビニまでの道のりで、濡れてしまった靴の感触が気持ち悪い。しかし、メッツが旨い。

食べ物より飲み物の方が好きな僕は、1日何リットルの水分を摂取しているのだろう。そんな事より、明日の某ハンバーガーショップのアルバイトをサボるかサボらないか、こちらの方が重要だ。明日の自分は、サボってしまうのだろうか。本当に疲れた。お金より1日だけの休息が欲しい。

帰りの電車の中で、この記事をスマホで打ち込んでいるが、割とマジでサボりたくなってきた。雨に打たれて、風邪をひいたにしようかな・・・

人間として、日に日にクズになっていく気がする。少し前までは、人の悪口など平然と言える人間ではなかったはずだ。最近は、愚痴ばかりこぼしている。心に余裕が無い。

人生初の終電。あの電車を逃していたらと考えたらゾッとした。夜は怖い。

東所沢行きの武蔵野線の車内は、ワイワイガヤガヤと、出先帰りの若者でまみれていた。あと、めちゃくちゃうんこ臭い奴もいた。
(めちゃくちゃ臭かったし、うるさかった!!)


みんな、楽しそうで、幸せそうだ。他人の幸せは、あまり嫌いじゃない。むしろ、好きなほうだ。Twitterに上がってるヤツは正直うざったらしいが、電脳世界でそんなんしてるやつより、ちゃんと現実で楽しめてるやつの方がよっぽど人間的だ。他人に自分のことを伝えるより、自分で自分を知る方が大切だ。

今回もまた決まっているかのような臭すぎる文章だが、自分なりに工夫して書いてるつもりだ。文才の無い僕からしたら、上出来な文章だ。

ブログを書きつつ、めちゃくちゃ臭いひとがマジで漏らしたのか、ゲロ引っ掛けられたのか、気になるところだが、本人も辛そうなのでそっとしておこう。